あの時僕は、福岡の時の友人と有楽町でお茶をして、丸ノ内線で家にかえる途中でした。
激しい揺れを感じたのは銀座駅を出てすぐ。
ちょうどその時読んでいた本は「スティーブ・ジョブズ 脅威のプレゼン」。
僕は怖くてしょうがなかったのと、何より家族が心配でたまらなかったんですが。
何もできず本を一生懸命読もうとしていました。
となりの若者はゲームに熱中していました。
ゆっくりゆっくりと地下鉄は進み、国会議事堂で降ろされ、妻の職場に向かいました。
幸い妻とはすぐに出会うことができ、息子の安全も電話で確認出来ました。
家まで歩いて帰りました。妻の歩くスピードは早く、息子のことを思う気持ちの強さを今でも覚えています。
家に帰り、なんとか夕飯を食べ、後はテレビを呆然と見ていました。
息子はその日に覚えた「地震」というキーワードをその後何回も繰り返し口にしていました。
それから2週間ぐらい、生きた心地がしないまま。
とは言いつつ二年があっという間に2年が経った感じです。
途中やはり忘れることもありました。
ただ、今日だけはしっかりあの日のことを思い出すべきかなと思っています。
時間になったら黙祷します。