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おもしろ算数教室、算数の得意不得意ではない部分で解く問題



10月10日は、おもしろ算数教室をやってきました。

問題

答

この日は珍しく、ちゃんと算数をやったんですが。
上の写真は最後にやった問題です。

マスが8個あり、そこに1から8までの数字を入れていくって問題です。
小学生にどこまで論理的に考えられるか?は別にして、今回大事なのは、何回もトライすることだと思いました。

実は一つ気づいたことがありました。

クラスにいつも面倒くさそうな子がいるんです。
で、僕はてっきり算数きらいなのかな?って思ってみてたんですが。

今回、みんなに紙で渡した問題を解いてもらったんですが、実はその子はダントツ早いんですね。
実はどちらかというと算数が得意だったんです。

ただ、最後の問題はさすがに難しく。
そうなると急に嫌気がさすんですよね。

なんか気持ちがよくわかるっていうか。

意外とみんな算数は好きみたいです。嫌いと言いつつ楽しそうに解いています。

ただ、そこには当然、できるできないの差が出てきます。

なるだけ子供たちがグループで考えられるような、協力して解けるような問題を作っていけたら言いなと思いました。

今回は僕にとって学ぶことが多い算数教室でした。

いおぎみんなの学校
http://minna-gakkou.jp
おもしろ算数教室は、月に一回どこかの木曜日で開催です。

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サイエンス実験室で「表情の研究」をしてみたよ



もう先々週ですが、「顔でサイエンス」と名付けて表情の研究をしてみました。

顔でサイエンス1

前から生徒たちの顔写真を撮っていて、目と鼻と口を切り抜いた画像を作りました。
最初はプロジェクターでみせてみました。
簡単に言うと自分の顔で福笑いなんですが。

誰の目かは結構わかるんですが、口と鼻、特に鼻は誰の鼻かがなかなかわかりづらいことがわかりました。

顔でサイエンス2

その後印刷してきたみんなの目と鼻と口をばらまき、各々の顔から目鼻口を消した紙を渡して、自分の顔をつくってもらいました。
ここでもやはり、自分の鼻が見つからない子がちらほら。

顔でサイエンス4

顔でサイエンス3

みんなの顔が出来上がったら、それぞれで「おこった顔」「笑った顔」などを作ってもらいました。
目で表情ってかわるんだよねーってことで皆で楽しみました。

最後に自分の理想の顔を作ってみようってことで、目鼻口をトレードしてもらいました。
男の子はだいたいここら辺からふざけ始めるので、最後はひどい顔が出来上がっていましたが、女の子はすてきな顔を作っていました。

ま、たまにはこういうゲーム的なのもいいかなって思いました。

今後はもう少し物理的な実験も加えていきたいなと思っています。

いおぎみんなの学校
http://minna-gakkou.jp
サイエンス実験室は毎週水曜日開催です。

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おもしろ算数教室で確率の実験

9月12日にいおぎみんなの学校で、おもしろ算数教室をやってきました。

方法

やったことは簡単です。
コインをお椀の中に延々と投げ続けます。

表と裏。どっちがたくさん出る?って感じです。

最初は1枚ずつ投げていたんですが、だんだん2枚ずつ、3枚ずつなど増やしていき、最後は8枚一気に投げてみました。

結果は100回投げてこんな感じ

コイン 表裏確率
回数 表 確率 裏 確率
10回 20% 80%
20回 40% 60%
30回 43% 57%
40回 48% 53%
50回 44% 56%
60回 45% 55%
70回 41% 59%
80回 44% 56%
90回 47% 53%
100回 47% 53%

 

とまぁ、結果はだんだん50%に近づいていくんだよって話です。
最初は裏が優勢だったんですが、だんだん均衡状態が続き、ついに172回目にはお互いが50%になりました。

算数教室の難しさを痛感

最初はゲームとして考えたんですが、少し難しかったみたいです。
デザイン不足でした。

こんなデザインでやってみました。

・コインを50回投げる
・表、裏のです比率でレートを付ける。
 上の50%で行くと(裏が出る確率56%)/(表が出る確率44%)=1.27
・表裏の出るのを予想する。
・予想であたった人が点数を加算していく。
・10回毎のレートを変えていく

最近僕個人がゲーム理論の本を読んでいたので、『これは楽しい!』って思いましたが、小学校低学年には難しすぎました。
なので、途中から予想だけを行いました。

しかし、簡単にしても難しい面が出てきました。

楽しむ子、楽しめない子

ゲーム自体はとてもシンプルでコインを投げて表裏を予想して、どんどん同じ数になっていくという内容だったんですが。
集中している子は、最後までずっと本気なんですが、途中から参加しない子、参加できなくなる子が出てきました。

言い換えると楽しめる子、楽しめない子。

どっちが正しい訳ではないと思います。僕のデザイン不足も当然あります。
ただ、気をつけないといけないのは、こういう時の「あー、つまんない」体験が「算数嫌い」につながってはいけないなと。

楽しんでいた子は自称「算数が好き」な子が多かった様に見えました。

例えば今回は「表裏」だったけど、サイコロで試してみたり、もっと体を動かす要素を入れるなどして改良していきたいなと思いました。

やっぱり伝えたいこと

算数って絶対的に楽しいんですよね。
あと、嫌い嫌いと言っている人でも、生活には密着している。

だからこそ、算数的な物事の考え方を身に付けるととても楽しくなると思っています。

今回は難しかったですが、次回のリベンジに今から燃えています。

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塩水大作戦パート2!!「色つきタワー」を作る

いおぎみんなの学校でのサイエンス実験室。
今回は「塩水大作戦パート2」ってことで、色つきのタワーを作りました。

色水タワー

色水タワー

ちなみに前回の塩水実験はこちら

用意するもの

  • 水(水道水で良い。)
  • 塩(得に専売公社が売っているやつではなくても良い。)
  • シロップ(色つき、かき氷のとかで良い)
  • スポイト(これはできれば科学用が良い(1回で10ccぐらい取れつやつ)。100円ショップのだと大変。)
  • インク(万年筆のインク等)
  • コップ

作り方

  1. インクで色を付けた水を作ります。(A)
  2. 飽和食塩水を作ります。大体水100グラムに塩26グラムぐらい?(気温20度ぐらいの時。詳しくはしらべてね)(B)
  3. シロップにも塩を加えて溶かします。(飽和させます。)(C)
  4. (A)(B)(C)の順番で、コップにスポイトでゆっくり入れていきます。

で、出来上がり。

ポイントはスポイトで入れる時にゆっくり且つ、コップの底に入れていくこと。

実際皆でやってみた。

今回の実験は、スポイトの使い方とかそういう練習みたいな感じでした。
其々の液体は事前に用意して、まずは僕が色つきタワーを作ります。

その後各々がスポイトを使ってタワーを作ります。
思いっきりスポイト出す子もいれば、慎重すぎる子もいます。
うまくいかずに色が混ざってしまう子もいます。

もちろん上手にできる子もいます。

上手にできなかったら諦めること、もう一回やりたい!って言う子もいます。

皆に均等にチャンスを与えつつ、やはりやりたい!って思った子には許す限りさせてあげます。
ちょっと諦めてしまう子には、少しアドバイスを与えつつやります。

器具が全員分ないので、順番を守ったりするのも実験の一つです。

最後に自分が作った色つきタワーを見せ合って、ちょっとだけ「なんで色がわかれるか?」を話しました。
実験風景

さて、そもそも何の実験なんだ?って話

サイエンス実験室のジレンマを少し話しましょう。
実は子供達に「これは何の実験なんだよ!」って説明するのがとてもむずかしいんです。

今回の実験は「比重」に話なんですね。
って言っても小学生にそれを教えるのは難しい。
工夫すればできなくもないんだろうけど。
正直言うと、途中で飽きられちゃうのが一番怖い。。。。

だけど何も説明しないでやるのはずるい。ここはなかなか難しいラインです。

今回は「同じ量で重さを測ったら、其々重さが違うんだよ。」って話したんだけど、重さってのも科学的に言うとまた難しいなと。

嘘を言わず、それでいて、「へー!」のラインをいつも模索中です。

さて、次回は顕微鏡で色んな物を見てみます。

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「オバケとパンツとお星さま」に行ってきたよ。

オバケとパンツとお星さま

オバケとパンツとお星さま

【公式サイト】

土曜日に家族で「オバケとパンツとお星さま」という展示を、東京都現代美術館に見に行ってきた。

息子は朝からとにかく遊びたくてしょうがないって感じで。
彼にとっての遊びは「ウルトラマン」or「仮面ライダー」ごっこ。
正直両親は「ふえでぇぁlそあこ。。。」って感じで、辟易しているのは確かなんですが。。。
(夜の保育園、幼稚園児の両親の方々には「ねー!」って方も多いと思います。)

でも外に出たかったので電車内で楽しく遊びごっこ(ウルトラマン)しながら向かいました。

うちの子にとっての面白さ

展示に入る前に、「遊びたい」と駄々をこねたんですが、展示の中に入ると少し気持ちが変わったのか。
どんどん展示に進んでいきました。

気に入ったところと気に入らないところがそれぞれあるみたいなんですが。

彼にとって「親と一緒に遊べる」というのがキーワードなのかもしれません。
お化け屋敷の展示にはすごく興味を示し、軽く1時間ぐらいずっとそこで遊んでいました。
ま、彼にとってはただのかくれんぼだったのかもしれませんが。

今回の展示で良かったところ

とにかく、「ある程度」は触っても良かったり。
子供向けイベントだからかもしれませんが。色んな物を触って動かしたりできたのがいいなーと思いました。

美術館などでは、子供イベントでも「さわったらダメ」的なものが多く、がっかりします。
もちろん作者の意向などあるんだろうけどね。

子供の時からこういうのに触れるような文化が育つと、日本の美術館ももっと開かられたものになる気がするんだけどな。
(あ、海外のは、そんなにたくさん行ったことないんだけど。)

あと、写真撮影ができたのは、子供を持っている大人にとっては嬉しいでしょうね。

一眼もってガンガン撮影している人もたくさんいました。
今はあれね、お母さんたちが一眼構えているのが多いのねー。少しビックリ。

僕自身もアイデアをもらった

モナ

モナ

俺。

俺。

サイエンスや算数って、やっぱり改めて芸術とか技術とか人生とかそういうのと切り離したら駄目。
一緒に考える事で、それぞれの単位での「好き嫌い」がなくなるんだと思う。

僕は今回の子どもたちの動きを見ていて「あーなるほど」って思うこともあったし、少し今度のワークに入れてみたいなってものがありました。

今回の展示は来週まで。

 

 

タイトル オバケとパンツとお星さま―こどもが、こどもで、いられる場所
会 期 2013年6月29日(土)〜9月8日(日)
休館日 月曜日ただし7月15日(月)は開館、7月16日は休館
開館時間 10:00 〜 18:00 ただし、7月19日、26日、8月2日、9日、16日、23日、30日、9月6日(いずれも金曜日)は10:00~21:00 *入場は閉館の30分前まで *一部館内施設は通常通り18:00で終了いたします。詳細はこちら
会 場 東京都現代美術館 企画展示室1階
主 催 公益財団法人東京都歴史文化財団 東京都現代美術館
助 成 公益財団法人 花王芸術・科学財団
協 賛 ホルべイン工業株式会社、株式会社遠藤照明、シヤチハタ株式会社
協 力 NECディスプレイソリューションズ株式会社、Funaoka Canvas、artdish g、株式会社ishimaru、株式会社三保谷硝子店、有限会社勝俣銘木工業、株式会社丸絋、株式会社イーストウエスト、INTELUX、グラパックジャパン株式会社、株式会社オックスプランニング、有限会社ウォールナット、株式会社DNPアートコミュニケーションズ、株式会社エルトップ、カツミ産業株式会社、株式会社オフィス松下、財団法人一宮地場産業ファッションデザインセンター、株式会社フランドル、株式会社花井、株式会社AJIOKA、株式会社SHINDO、有限会社遠州ネット、細川毛織株式会社、有限会社福田織物、渡邊パイル織物株式会社、双葉レース株式会社、大染工業株式会社、日装株式会社、宮下織物株式会社、株式会社ウエマツ、河村ニット株式会社、株式会社グラン山貴、株式会社アーモンド・アイ、丸安毛糸株式会社、佐藤繊維株式会社、中伝毛織株式会社、株式会社三景、瀧定名古屋株式会社、有限会社カナーレ、有限会社フシミプランニング、一般社団法人日本アパレル・ファッション産業協会、セーレン株式会社、有限会社久山染工、ファインテキスタイル株式会社、宮田毛織工業株式会社、株式会社カメダ、マツオインターナショナル株式会社、シャープ株式会社、東京大学、バンタンデザイン研究所、深川資料館通り商店街協同組合、江東区立元加賀小学校、江東区立深川第四中学校美術部
お問合せ 03-5245-4111(代表)/03-5777-8600(ハローダイヤル)

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ロウソク作りとゲリラ豪雨で学んだ臨機応変

さて、また先週の話ですが。
いおぎみんなの学校でのサイエンス実験室、ろうそく作りをしてきました。

ろうそく

ろうそく

今回は作り方自体はとても簡単でしたが、その日の天候を上手に使って授業っぽくしてみました。

その日はゲリラ豪雨でした。

僕がちょうど教室についたときには空模様が怪しく、部屋に入るとすごい勢いで雨が。
子供たちは雷が恐かったり。

一人がぼそっとこんな発言をしてくれました。「雨って何で降るんだろうね」

あ、なるほど。今日はここから話してみるか。

固体、液体、気体

さて、実験室スタートです。
今日は火を使うから気をつけてね!
さて、その前に、何で雨が降るんだろう???

みんないろんなことを言います。
「雲がくるから」「雨が降るから(答えになっていない。)」「雷がなるから。」
別にどれが正解とは言いません、いえ、言えません。
子供たちに対して、難しいことを言い過ぎるのも難しいし、曖昧で「ちょっと嘘が混ざっている」って言う説明もなるべくしないようにしています。

今回説明したのは水には「固体」「液体」「気体」って言うのがあるんだよ、温度によって形が変わるんだよって話をしました。(本当は気圧など他の条件もありますが。)

氷が溶けたらどうなりますか?
水が沸騰したらどうなりますか?
温度変化はどうですか?
上の逆の温度変化があったらどうなりますか?(不可逆反応は説明せず。)

少しずつみんながわかってくれます。
空気が空に上がっていくと冷えて水になるんだよーと。
ああ、温度が低くなると固くなるものもあるんだーと。

ってことで、そこまで行ったらろうそく作りです。

ろうそく作り

これは別に簡単です。

■準備するもの

  • サラダ油
  • 凝固剤(固めるテンプルみたいなもの)
  • ティッシュ
  • 器(アロマ用のキャンドルを利用)
  • カセットコンロ
  • アロマオイル
  • ろうそく(色付けします)

あまり難しく説明はしませんが、油温めてろうそくと凝固剤入れてアロマ垂らして器に入れる。ろうそくの芯は上手に立つように工夫する。
入れて固めればおしまい。

今回は火を使う実験だったので子どもたちに毎回言っていることですが、特に「火の周りで遊ばないこと」を徹底。

実はサイエンス実験で重要なポイントの一つは、危険なことがあるということを教え、そしてその危険に対して先生の言うことをちゃんと聞くという姿勢を学ぶ事だと思っています。
特に低学年はですね。

あれ?固まってきた。

今回のろうそくの実験は可逆反応なんですが。
上で温めて作ったものを容器に入れてみんなで観察します。

そしたら、あれれ?固まってきた!
みんな大喜び。

実際にさっき話したこととつながる子も居れば、ピンと来ない子もいます。
でも大丈夫。
どこかでまた思い出します。

こういう実験のポイント

小学生ので火を使わせるのはちょっとなーと思いますが。
量をちゃんと測る、色を加えるなど、できることをみんなでやることで参加する楽しみが増えます。
なるべく参加する子供達と作業をするのがポイント。

ま、時間との勝負もあるので、コチラでやるときもありますが。

最後はなぜかキャンドル使ってみんなの「ハッピーバースデー」歌って終わりました。

楽しい実験室でした。

来月の柏井のサイエンス実験室予定

  • 9月4日
    塩水大実験No.2
  • 9月11日
    顕微鏡を使って、色んな物を見てみよう!
  • 9月18日
    ピンホールカメラを作ってみよう

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NPOの役割を少し考えてみた。

NPOに限らない話ですが。
社会のために働いている人以外地球にはいないんですよね。
絶対社会のために働いているんです。
だから、企業の人が偉いわけでもなく、NPOの人が偉いわけでもない。
そこは前提。

NPOはボランティアではないんだよ

単に非営利団体だってわけで、別にボランティアではないってことが、なかなか伝わっていないのが現状。
これは実はNPO側にも問題がある。
ボランティア団体だと思って活動している団体も少なくありません。(お金がないーとはよく聞きますが。。。)

勿論素晴らしい活動をしているNPOはたくさんある。僕の住む杉並区にも僕自身が思ういいNPOはある。
ただ、やはり「自分たちで収支も合わせる」という気持ちでやっているNPOは少ないかなー。

資金面での課題は山積みです。

企業との差を考えてみる

で、もしかしたら逆説的なんだけど。
実は企業との差をあまり考えてはいけないんだろうなって思うわけです。
税制優遇など、制度の違いがあれど「営利」ではないにしろ「収益」はあげていいんです。あげるべきです。
できれば補助金などの頼らない活動がいいでしょう。(補助金と書きましたが、全てを知っているわけではないので、良い使い方ができる補助金もあると思います。。)

補助金についての考えは今度書くとして。

収益に関しては、もっと企業的な考えも必要な部分があります。
賛助会員としてお金をもらう等ではなく、そういう知識を企業と提携して得るなども、一つの大きなコラボレーションでしょう。
そういうコラボで資金面の課題を解決していくのも方法です。

じゃ、僕が考えるNPOの役割

今の社会においての多くの問題が「心」だったり「老い」「子育て」など、人の内面、物理的な人としての生活上の困難が根本にあると思います。
もちろん経済的困窮が原因だったりしますが。
政府がこれを問題としていないのではなくて、これを問題としていても対応できないのが現状です。
自治体でもそれは無理。
結構物理的な活動が重要になってくるので、人手も必要です。

この部分を担うのがNPOという役割なんです。
そして、この人達に対して手の届くサービスを提供し、サービスを受けた人たちが対価を払う。
企業的なステークホルダーを大きく抱えないうちは、小回りも聞く。

小さな政府の先回りをするのがNPOの役割だと思います。
もっと大きく言うと「現在の価値観を変えていく」ことを、住民視点で進めていくのがNPOの役割だと思っています。

パラダイムシフトが必要

ここに大きなパラダイムシフト(現在の価値を大きく変えることなど)が必要なんです。
しかし急激に変えたいにしても、じゃみんなで会社やめるか!なんて話でもない。
現状の社会システムはそんなに簡単に変わらない。
変わらない間に上記の問題はどんどん膨らむでしょう。

自由経済と理想のなかでもがき続ける人たちが、新しい価値を見つけるお手伝いをする。
なかなか魅力的な立ち位置にNPOがある。

そう考えてみると、なかなかやり甲斐のある仕事かな?と思っています。

課題先進国日本が、世界に見せる新しい価値

今までの歴史で、日本は様々なところで世界を席巻してきました。
ソニー、トヨタなど、いわゆる経済成長の象徴として。
勿論まだまだこういった企業のもつ役割は大きいです。そういう企業のできることはまだまだある。

ただ、別の価値観を世界に示すことも必要ではないでしょうか?
新しいんじゃないくて、日本が必然的に世界初「高齢者社会」に突っ込むわけです。
自殺者だって多いんです。

こういった問題を「日本発信」として、新しい価値の提供として世界に発信していく。

僕らの世代は、こういう考えを持って生きていくのも、一つの選択肢でしょう。
それはそれで、なかなかやり甲斐のある楽しい「生業」になるはずです。

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おもしろ算数教室「お小遣い買い物勉強ゲーム」

先々週になりますが、いおぎみんなの学校おもしろ算数教室をやってきました。

今回は「お小遣い勉強ゲーム」!

今までのおもしろ算数教室はこちら

用意するもの

10円の商品を、20円、30円、40円、50円の商品を其々用意します。
商品数は後ほど紹介しますね。
商品って言っても実物を用意するわけではありません。
10円の商品だったらうまい棒の写真とか。
20円だったら人参とか。ま、そこに現状の市場価格との整合性はあったほうがいいかもしれませんが、今回は写真がなかったので無視しました。

あとは法律に違反しない程度に通貨を作るとリアルさは増します。

内容

所持金を使いきる条件で、買えるもの。
持つお金の量によって、いろんな買い物のパターンが有ります。
今回は時間制限のために70円までしかできませんでしたが、少しずつ所持金を増やして与えて、そのお金でどんだけの種類の商品が購入できるか、どんなパターンがあるのか、パターンがもうないか?などをみんなで考えながらやりました。

まずは一人ひとりに、「10円で買えるものを買ってきてください!」と伝えます。
みんな当たり前の様に10円の商品を買ってきます。

20円で買い物に行くと、10円の商品を2つ買う子もいれば、20円の商品を1つ買ってくる子もいます。
30円ぐらいまでは、なんとなくパターンがちゃんと別れるんですが、40円ぐらいになってくると「あれ?他にも買い方ないかな?」って質問するとみんな考え始めます。

50円ぐらいから「じゃ、みんなで手分けして買い物しよう!」ってやり始めると、みんな真剣にパターンを考え始めます。

最終的に70円までしかできませんでしたが、グループで手分けして買い物を進めて、パターンを考えて。
いつしかすごい集中力を見せてくれました。

ゲームのポイント

複数人でやるのがポイントです。最初の少ない数の時はいいですが、たくさんの数になると特に。
ワークショップ的にあーでもないこーでもないがあることで、チームで解決する楽しさが生まれると思います。
あとは商品数。特に10円の商品。
70円ので買えるパターンの時に必要な10円の商品点数は

70円全部を10円で勝った場合の必要点数 7つ
70円の内50円分を10円の商品で買った場合の必要点数 5つ
70円の内40円分を10円の商品で買った場合の必要点数 4つ(残り30円=10*4 or 10+20 or 30なので1パターン)
70円の内30円分を10円の商品で勝った場合の必要点数 3つ×2(残り40円=10*4 or 10*2+20 or 10*4 or 20+20 or 10+30 or 40)

などなど。。。
全部書くときついので書きませんが。

全商品の購入パターンを形として見せるときに、10円商品の必要数はどんどん増えて行きます。
なので、結構たくさん作っとく必要があります。

ゲームの命名者は子どもたち

実はゲーム名を考えてはいなかったのですが。
最後にみんなが口をそろえて「楽しかった!」と言ってくれたので、そこが面白かったのかを聞くと。
・買い物ゲームみたいだった
・でも勉強みたいだった
・お小遣いの使い方みたいだった
と上がってきたので、表題のゲーム名になりました。

子どもたちから「お小遣いの使い方」という言葉が出たのはとても嬉しかったです。
また機会を見て、商品の単価を変えたりしながらやってみたいと思います。

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おもしろ算数教室、学習塾とはちょっと違った「つるかめ算」

さて、これまた既に先週の話になってしまいましたが。
いおぎみんなの学校で、おもしろ算数教室をやってきました。

今までのおもしろ算数教室はこちら

ちなみに算数教室の時はなるべくClashのTシャツを着ることにしています。

今回はちょっと算数っぽく「つるかめ算」。

つるかめ算知ってますか?
多分ある程度の歳を取ったら「そんなのは連立方程式でとけば良いんだよ。」って言われそうですが。

大体したのような問題が出されます。

つるの足が2本です。亀の足が4本です。
つると亀は全部で12匹いました。
足は全部で48本です。

さて、つると亀はそれぞれ何匹でしょう?

ふふふ、いい大人でも「ああ、はいはい、面倒です」って終わりそうなこの問題。
少しの工夫で、大盛り上がりでした。

用意したもの

つるとかめって言われても小学生(それも今回は1年生ばかりだった!)ので、アイスを例えにしてみました。
ガリガリ君の画像をちょっとアレンジしたりして「カリカリくん」ってのを作って。

2個入りと4個入り、それぞれを表現した紙を作りました。

カリカリくん2個入り

カリカリくん2個入り

カリカリくん4個入り

カリカリくん4個入り

問題の数が多くなった時のために16個が入るような紙も用意しました。
後からこの紙が、想定していない活躍をしたんですが。

16マスの用紙

16マスの用紙

まず始めは、ただの買い物ゲーム

最初からツルカメ算とか難しすぎるだろ!と、僕が勝手に思っていたので、次のようなゲームから始めました。

1.まずは全部で10本 好きなアイスを買ってきてください。
各々が好きなアイスを10本とってきます。
いろんな2箱入りを5個持ってくる個もいれば4箱入りを2つ、2箱入りを1つもってくる子も。
それぞれが好きなだけ10個のアイスを持ってきた結果をホワイトボードに書いてみました。

そして、ここで「買ってきたアイスの本数と箱の数が違うよねー」って気づいてもらいます。
みんな、最初は「ほえー」って顔をしています。

2.全部でアイスを20本買ってきてください。但し2個入り(青)は絶対に4箱だけ買ってきてください。
次に条件をつけてみます。
20個程度なので、みんな一生懸命数えて「青4箱、オレンジ3箱」を持ってきます。
だんだん慣れて来ました。

3.全部でアイスを20本買ってきてください。但し、8箱買ってきてください。
ココらへんになってくると、少しずつ子どもたちに差が出てきます。
コツを掴んで来る子もいれば、なかなか揃えられない子も。

アイスの数と箱の数がだんだんごっちゃになってくるんでしょうね。

ここで「つるかめ算」の説明

みんなに集まってもらい、設問3の簡単な説明をします。

・8個買ってこないといけないところに注目。
・2個入りのアイスをとりあえず8個かってみる。

表1

から

表2

・全部の数を数えたら16個しか買えない

・4つ足りない

・足りないところにオレンジ(4個入りをおいてみる)
表3

・オレンジをおいてみた場所の下の青もオレンジに変えてみる。
表4

って感じ。

この方式でやれば「6個入りのみかんと8個入りのりんご、全部で76個、12箱、それぞれ何個ずつ?」とかいう計算も

(全体の数ー(小さい数×全体の箱数))÷(大きい数ー小さい数)=大きい数の箱数
全体の箱数ー大きい数の箱数=小さい数の箱数ってのが計算できるんですね。

ま、こうやって書くと余計難しく見えるけど。
(76−(6×12))÷(8−6)=2
12−212−2=10

で、みかん10箱とりんご2箱となるわけです。

最後の設問

絵で説明することで「あーなるほど」ってなったので、最後の設問として以下の問題を出しました。

5.最後、全部で80本買ってきてください。但し25箱きっかり買ってきてください。
2グループになってやりました。

みんな「うえー!!」ってなります。
だって小学校1年生ですもんね。

でも、みんないろんな方法で答えを出そうと頑張ります。
勿論?さっき説明した方法は誰も使ってくれません(苦笑・・・)。

ただ、おもしろい回答方法をしたグループがありました。

とりあえず80個入る用紙を用意して、そこに片っ端からアイスを詰め込む。
最後の箱の数を数えて、足りないから調整する。

僕、実は全然想定していなかったんだけど、この方法ちょっと素敵だなって思いました。
最後25個まではいかなかったものの、頭をつかい、自分たちの方法で問題を解決しようとする姿がとても嬉しくなりました。

思ったこと

僕がやっている算数教室は、実は小学校で習っていることよりも少し上の事をやっています。
ただ、子どもたちは「算数」が好きかどうかはわからないけど、「数字」は結構好きなんだなーって言うのを強く感じます。

うまくチーム戦にしたりして、解決方法を楽しく考えるような算数教室を続けて行きたなと思いました。

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教えることで自分が変わったこと。

サイエンスや算数など。
子供向けに楽しく教えている(つもり)なんですが。

最近一番気づいたのは、勿論子どもたちに教えることで直接的に受ける影響(斬新な発想とか、子供に対しての我慢とか、打ち解け方とか)もあるんだけど。

一番大きいのは、実は日常的に「科学脳、算数脳」になってきているなって思うところです。

科学能、算数脳

ま、勝手に名付けたんですが。
最近ふとした瞬間に「サイエンス的な考え方」をするようになりました。
お湯を沸かすときの火加減ってこれでいいんだっけ?とか。
なんで洗い物で洗剤つかうんだっけ?とか。
洗濯物を効率的に乾かすにはどうするんだっけ?とか。

あと、これは自白なのですが。
僕は数学が好きだったし得意だったんだけど、確率統計っていう分野に関しては大っ嫌いっていうか、さっぱりわからないと思っていたんです。
ま、やる気が無かったんです。

ところが最近「あー、これは場合の数を計算すると1,680通りもあるんだー」とか考えたりするんです。
おっかしいですよね。

勉強が好きになってきているんです。

多彩な◯◯脳な子どもたちが増えると嬉しい

勉強が嫌いな子供って多いんだと思います。
僕も好きで勉強した記憶なんてないんです。
ていうか勉強した記憶があまりない。

でもこの歳になって勉強が好きになる。
僕みたいなパターンの日本人はたくさんいるんじゃないかな?って勝手に思うわけです。
これはある意味不幸ですよね。
(もしかしたら僕だけ?)

こんだけ日本が成長できたのは、もしかしたら勤勉さ、義務教育などの、ちょっと言い方悪いけど「やれって言ってんだからやれ」教育が機能したんでしょうね。
でも、さすがに伸び悩みを感じているわけで。

保育園ぐらいから「良い教育を受けさせたい」っていう言葉を聞きますが、良い教育ってなによ?っていう質問にたいする答えと、自分がやっていることが違う場合もたくさんあるんだろうなって。

ちょっと話がそれました。

子どもたちが「これはおもしろい!」って思うようになってもらうにはどうすればいいか?
永遠の課題かもしれませんが。

結局押し付けることなんてできないんじゃないかな?って思っています。

今のところ、僕の考えとしては「大人が子供とか無視してでも「これは楽しいぜ」って姿を見せる。」こと以外にないんじゃないかなって思っています。

サイエンス実験室をやっているから、実はあまり興味のなかったでんじろう先生の情報を見たりするんですが、あの先生は子供に教えたいもあるかもしれないけど、自分楽しいんですが勝っているんじゃないかな?って思います。本当のところはわからないけど。

なので、僕としてはこういう「あれ?これなんだ?」って思えるような考え方ができるようになったのが嬉しくて、それを続けたいなって思う次第です。

ま、基本は「なんでやろ?」って気持ちを持ち続けることでしょうねー。

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